「表記ゆれ」という言葉を知っていますか?初心者ブロガーや初心者ライターは、少しずつ表記ゆれを意識するようにすると、文の質が上がりますよ。
目次(2017/04/11更新)
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表記ゆれとは
表記ゆれとは、同音・同意味の語句について異なる文字表記が付されることである。特に1つの文書において、同じ語句に対して異なる表記が存在することを指す場合が多い。
表記ゆれが起こりやすい言葉としては、「サーバー」と「サーバ」、「バイオリン」と「ヴァイオリン」などの例がある。 引用:http://www.weblio.jp/content/%E8%A1%A8%E8%A8%98%E3%82%86%E3%82%8C
表記ゆれとは言葉のとおり、表記の仕方が統一されていない(ゆれている)ことを指します。
1つのブログやサイト全体で表記を合わせることは難しいかもしれませんが、せめて1つの記事・原稿内では、表記ゆれはなくしたいもの。
そうしないと、読者に混乱を与えてしまったり、書き手が手抜きをしているような印象になってしまうかもしれません。
表記ゆれの例
表記ゆれについて意識していないと、さまざまな表現が入り混じることになります。
たとえば、
- こと・事
- ため・為
- とき・時
- うれしい・嬉しい
- やさしい・優しい
- 1,000・1000・千
- さまざま・様々
- できる・出来る
- ひとつ・一つ・1つ
など。
これらの表記が1文のなかに入り混じっていたら、なんだか読みづらく嫌な感じがしてしまいますよね。
あなたの普段の文章でも、こうした表記のゆれは発生していないでしょうか?
私の表記ルール
私個人としては、ひらがなにできるものは、できるだけひらがなで表記するようにしています。
そもそも、多くの人はPCのスペースキー1つで変換できるからといって、漢字を多用しすぎているんじゃないかと思うんですよね。
「~という事は、」「どの様な」「~だった為」といった表記も、読んでいるとイライラしてくるレベルです。ひらがなでよくない?と。
もちろん、定まったルールなんて存在しないし、漢字にした方が文字数が減ってすっきりする場合はありますけども…。
表記ゆれを解消する便利なツール
しかし、いったん書いてしまった原稿を、もう一度読み直して表記ゆれを探すのはめんどうくさいですよね。
そんなときに役立つ、表記ゆれをチェックするツールがいくつか存在します。ここではそうしたツールを見ていきましょう。
Microsoft Word
まずは、ライターなら誰でもが持っているであろうWordです。
文書作成に適したPCソフトであるWordですが、実はすぐれた表記ゆれチェック機能がついています。
Wordの使い方(2016バージョンの場合)
使い方は簡単で、Wordに表記ゆれチェックをしたい文章を貼り付け、「校閲」タブ→「表記ゆれチェック」というボタンを押すだけ。
ただし、標準設定だとチェックが甘く、見逃してしまうものが多くなります。厳しくチェックするよう、あらかじめ設定しておきましょう。
Wordの表記ゆれチェック設定
表記ゆれの設定には、Wordを起動後、「オプション」→「文章校正」→文章のスタイル「設定」と進みます。
すると「表記の揺れ」という項目のチェックボックスがあるので、すべてにチェックを入れ、設定完了です。
他にも常用漢字のチェックや、助詞の連続などを指摘してくれるチェックボックスもあります。これらのすべてのボックスにチェックを入れておくのもおすすめですよ。
Mac用Wordには機能なし
ただし、この表記ゆれチェック機能はWindows版Wordにのみ、搭載されています。
Mac版のWordではチェックができないので、ご注意ください。
Just Right!
Just Right!は、日本語入力ソフトのATOKを販売する、ジャストシステム社の文章校正支援ツールです。
文章校正専用のツールとあって、表記ゆれ以外にもさまざまな校正機能が備わっています。
特に「ルールチェック」機能は非常に便利だと思っています。
たとえば「様々」は絶対「さまざま」にしたい、と決めたら、Just Right!を通すだけで毎回必ず「様々」を「さまざま」に修正してくれるわけです。いいですね~。
ただ、個人的にはもうちょっと稼げるライターにならないと、手が出ない価格です…。
ATOKクラウドチェッカー
jproofreading.atok.com こちらのATOKクラウドチェッカーは、Just Right!の文章校正機能を、一部クラウド上で使えるようにしたもの。
日本語入力ソフトATOKの、サブスクリプション契約(定期契約)であるATOKPassportを利用すれば、無料で使えるサービスです。
ATOK自体も優秀な日本語入力ソフトで、月500円程度でさまざまな機能が使えるすぐれものです。
むしろATOKクラウドチェッカーを使うつもりで、月500円支払うのもありかもしれません。
自分なりの表記ルールをつくる
こうした校正ツールを頼るのも1つの手だと思います。
しかし、文章を書く際に少しだけ意識するだけで、表記ゆれはぐんと減らすことが可能です。
たとえば、例に挙げた「うれしい・嬉しい」「やさしい・優しい」「1,000・1000・千」などは、だいたいの文脈でどれを選んでも影響がないでしょう。
おれは絶対に「嬉しい」と漢字表記にする。
こういったマイルールを決め、意識することで、ずっと質の高い文章になると思いますよ。
まとめ
文章の質を高めるための「表記ゆれ」について、解説してきました。
細かいところではありますが、しっかりした書籍や新聞などでは、表記ゆれはまず見つかりません。
それだけプロの方が意識しているということなので、書き手である私たちも、表記を統一するよう意識して損はないでしょう。