選挙に行かなきゃと思いつつも、めんどくさくて行っていない若い人は、ぜひ読むべき!
目次(2017/07/12更新)
- 目次(2017/07/12更新)
- 政治・経済と投票権の使い方について学べる1冊
- 1.与党と野党、どっちに投票したらいい?
- 2.誰に入れたらいいかわからない!
- 3.「投票マッチングサイト」とはなんぞや?
- 4.白紙で出すことをすすめる理由
- 5.選挙って実はゆるい
- まとめ
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政治・経済と投票権の使い方について学べる1冊
ブロガー議員として名を馳せている音喜多駿さん。
私の住んでいる地元でも市議会選挙の期日が近づいているので、選挙権の使い方について明確な指針を教えてくれる本書を再読しました。
ストーリーとしては、著者である音喜多さんと、ギャル男たちとの対話が主となります。
音喜多さんが彼らに政治・経済について授業していくようなイメージです。
プライドが邪魔して読めなかった
実は私自身、かなり前に本書のKindle版を買っていたのですが、変なプライドがあってずっと読んでいなかったんですよね。
わかりやすいってレビューは多いけど、さすがにギャル男といっしょに学びたくはないって…みたいな感じで。
しかし、勇気を出して本をダウンロードして読んでみると、なるほどわかりやすくておもしろい。
政治・経済に関する解説はもちろん、最終章にある選挙権の使い方についての部分は非常に参考になりました。
本書のルールで、積極的に選挙に行こうと思う
「選挙なんてよく知らないし、どうせ自分の1票じゃ何も変わらないし」
なんて考えていた私でしたが、今回の市議会選挙から積極的に選挙に参加しようと思えるようになりました。
そんな本書で特に役に立った部分を残しておきます。
1.与党と野党、どっちに投票したらいい?
いざ投票をするときになって、誰を選んだらいいかわからなくなってしまったら、「現状に不満がなければ基本的に与党、あれば野党」という基準がいいかな。
2009年の政権交代で、これまで野党だった民主党が与党に。
今後の日本がよくなる…かな?と期待したものの、結局いいことはほとんどなく民主党政権が終わりましたよね。
その意味では、もう与党に入れても野党に入れても同じじゃん!という気もしてしまいます。
それでも、与党・野党のどちらに入れるか迷ったとき、この基準で選ぶのはよさそうです。
2.誰に入れたらいいかわからない!
誰に入れたらいいかまったくわからないなら、男性か女性なら女性の方、若いか年寄りかなら若い方に投票することをすすめています。
もうひとつ基準となるのが、この性別と年齢のルールですね。
私たち若者の意見は、高齢の候補よりも若い候補のほうがよりダイレクトに政治に反映されるでしょう。
同じく議員数が少なく、社会的立場の弱い女性のための政治を行ってくれるのも、男性候補よりも女性候補のはずです。
なるほどこの2つを基準にすれば、誰に入れるべきかすぐに決めることができますね。
ただし、この基準をとるのはあくまでも簡便法だと私は考えています。
できる限りそれぞれの候補者と政党の情報を集めた上で、最終的な判断ができるといいですね。
3.「投票マッチングサイト」とはなんぞや?
最近は投票マッチングサイトも人気だから、それを参考にするという手もあるよ。「自衛隊は軍隊だと思うか」とか「原発に賛成か」とか質問に回答すると、〝どの政党の考え方と相性がいいか〟がわかる。
私はこのサービスを本書ではじめて知ったのですが、ありそうでなかったシステムですね。
英語ではボートマッチ(Vote Match)と呼ばれているそう。
2016年の参議院選挙でも、さまざまなボートマッチサイトが設置されていました
県議会・市議会選挙でもボートマッチシステムを採用している自治体があったりするようです。
ちょっと不安に思うのは、そのマッチングシステムを運営している組織が、ある政党に偏った結果になるようシステムを構築しているんじゃないかって点ですね。
これも、あくまでも参考程度に用いるのがよさそうです。
4.白紙で出すことをすすめる理由
できる限り誰かを選択するのが望ましいことは言うまでもないけれど、最悪の場合、白票(棄権票)を投じるだけでも選挙に行く意味はある。なぜなら、世代別の投票率が上がるからだ。
これは意外な記述でしたが、選挙に行かないよりは、白票でいいから投票箱に紙を入れることには意味があるんですね。
特に若い人に当てはまる話で、若い世代の投票率が低いってことはよくニュースでも見かけると思います。
若い世代の投票率が低いと、若い世代の意見が政治に反映されず、高齢者の意見ばかりが反映されることになってしまいます。
その結果、たとえば年金制度が改悪されて、高齢者にめっちゃ有利で若者の年金負担がめっちゃ増える制度になる可能性もあるわけです。
しかし若い世代の投票率が上がると、政治家も若い世代を無視した政策がとれなくなる。
だから、どうしても投票したい人がいなければ、白票でもいいから投票しに行こう!ということですね。
ちなみに白票を入れるってことは、その選挙で一番の有力候補に票を入れるのと同じ結果になります。
それが嫌なら別の候補を選ぶ、っていう選び方もいいかもしれません。
5.選挙って実はゆるい
「選挙って、あの家に送られてくる投票券が必要なんでしょう?」と思っているかもしれないが、実は必要ない。口頭で確認するから、身分証すらなくてもオーケーだ。
これも私にとって意外な点でした。
選挙に行くには、ずっと自宅に届いた紙が必要だと思い込んでいましたが、全然そんなことはないんですね。
手ぶらでふらっと会場に立ち寄って、ポイッと投票してくる、なんてことができるわけで。
それなら気軽に選挙に行けますね。
住所・氏名・生年月日などを係の人に伝えれば、投票券の再発行をしてもらえるので、財布も持たずに行って大丈夫です。(それでも身分証は携帯しておいた方がいいと思うけど)
まとめ
ブロガー議員とギャル男との対話がメインと言うことで、すこしハードルを下げすぎのような気もしますが、政治・経済をよく知らないという方には非常におすすめの本です。
文章もとてもわかりやすく、内容がすっと頭に入ってくること請け合いです。
唯一の欠点は、そのハードルの低さゆえに手に取るのがちょっと恥ずかしいことでしょうか。
第一部・第二部の話もおもしろいのですが、もしどうしても読む時間がないという方は、最終章「【政治参加】みんな、このまま政治童貞でいいのかよ! 」の部分だけでも読んでみてください。(今回引用した部分も、5つすべてが最終章からです)
特に若い方はぜひ。
次の選挙ではシンプルなルールに従って、白票でもいいから投票しに行きましょう!