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「昨日の自分に教えたいこと」をテーマに書き散らしてます

「難しい漢字や表現を使うな」ってホント?やさしい言葉遣いに限る必要はないと思う理由

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文章術系の本やコラムで「難しい言葉や表現は使うな」なんてことを目にすることがあります。たしかに難しい単語ばかりを並べて読みにくい文章というのは、避けないといけないものでしょう。

しかしまったく難しい表現を使わないってのも問題があると私は思っています。というのも、読者の語彙強化や知識向上に貢献できると信じているからです。

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1.難しい表現こそ、読者のためになる文章では?

「読まれる文章の書き方」的な記事を読んでいると、よく「難しい言葉は使わず、平易な文章で」というアドバイスが出てきます。読み手に負担をかける文章は、読まれにくくなるからダメだぞ、と。

しかし私は、時折難しい言葉を交えて文章を書くことが、本質的に読者の役に立てる文章であると考えています。読者へ勉強の機会を提供し、新たな語彙を増やすチャンスを届けることになると思うからです。

私たちがブログとかまとめサイト、SNSとかで書く文章は、ほとんどがスマホやパソコンで読まれるものです。ですので、難しい表現や言い回しに出会ったら、すぐその場で調べることができる環境なんですよね。

パソコンだったらマウスをドラッグして選択し、Google検索すればすぐに意味が出てきます。スマホの場合も、新しいタブを開いてフリック入力で検索すれば、数秒とかからず意味を調べられるでしょう。

「これってどういう意味なんだろう?」という好奇心から調べた知識は、強烈な記憶として身につきます。読者のためにワンランク上の語彙を使って文章を書き、勉強を促すことが、本当の意味で読者の役に立つってことなんじゃないでしょうか。

2.ふりがなや解説、言い換えを添えればさらに吉

とはいっても、説明なしに難しい言葉を使いまくるってのもよくないでしょう。できる限り、ふりがなを振って検索しやすいように配慮したり、「憧憬、つまり憧れということですが〜」みたいな感じで、やさしい言葉で言い換えることが重要です。

難しい言葉をやさしく言い換えるのは大変ですし、読みが難しい漢字にふりがなを振るのもめんどうな作業ではあります。それでも、やたらめったら簡単な表現ばかりを使うよりは読者の役に立つ行動なんじゃないでしょうか。

もちろんこれは、「難しい言葉に出会ったら、スマホやパソコンですぐ調べることができる」程度のリテラシーがある読者を想定したうえでの書き方です。

それより低いレベルに向けた文章なのであれば、小学生でも読めるような漢字と表現だけを使って書くのが正解でしょう。

3.ただし、わかりにくい文章・読みにくい文章は例外

なぜ世間では「難しい表現を使うな!」なんて風潮があるのか。それは、「難しい言葉を使った文章」と「わかりにくくで読みづらい文章」が混同されていることに原因があると思っています。

平易な表現を使っていても、主語と述語がねじれていたり、一文が長すぎたり、あるいは句読点の過不足があったりする文章は、読み手にとって非常にストレスがたまります。

一方で読みやすい文章というのは、難しい表現が多少混じっていたとしても、スラスラと読めて気持ちのいい文章だったりします。「難しい表現を使うと全部読みにくい文章になってしまう!」という誤解が、難しい表現を使うなって風潮につながったんじゃないでしょうか。

わかりにくい文章や読みにくい文章は、決して読者の役には立ちません。反面教師として多くを学んでもらえるかもしれませんが、基本的に読者が離れていくのは当然です。

ですので、私たちがまず目指すべきなのは「わかりやすい文章」であります。描写や意図をわかりやすく伝えるためならば、多少難しい表現を使ったって構わない。むしろその表現を読者が身につけて、ボキャブラリーの向上に貢献できるなら万々歳です。

まとめ

以上、「難しい漢字や表現を使うな」っていうのは的を射たアドバイスではなくって、やさしい表現にこだわりすぎる必要はないよ、って話を書いてきました。

難しい表現をムリに制限すれば、むしろ長ったらしくて文法上のミスが生まれやすくなってしまうかもしれません。だったら多少難しい言葉を使いつつ、スラスラ読めるわかりやすい文章を書くべきなんじゃないでしょうか。

まあ、それでも難しい漢字や言葉を使うのに抵抗があるなら、小学生レベルの表現だけに絞って書いたらよいでしょう。それもそれでわかりやすい文章の訓練になるでしょうし。