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「昨日の自分に教えたいこと」をテーマに書き散らしてます

「ぼっち」のほうが有利?欲求五段階説のマズローによる事例研究

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アブラハム・マズローといえば、欲求五段階説を提唱した人として知られています。生理的欲求や安全の欲求を満たした後、最終的には「自己実現の欲求」を満たそうとするという考え方です。

この自己実現を果たした人を対象として、マズローは「自己実現を成し遂げた人に共通する15の特徴」を指摘しています。

「自己実現を成し遂げた人に共通する15の特徴」とは

『武器になる哲学』という本で、欲求五段階説のアブラハム・マズローが指摘した、「自己実現を成し遂げた人に共通する15の特徴」が掲載されています。具体的には以下の通り。

①現実をより有効に知覚し、それとより快適な関係を保つこと
②受容(自己・他者・自然)
③自発性、単純さ、自然さ
④課題中心的
⑤超越性─プライバシーの欲求
⑥自律性─文化と環境からの独立・意思・能動的人間
⑦認識が絶えず新鮮であること
⑧神秘的経験─至高体験
⑨共同社会感情
⑩対人関係
⑪民主的性格構造
⑫手段と目的の区別、善悪の区別
⑬哲学的で悪意のないユーモアのセンス
⑭創造性
⑮文化に組み込まれることへの抵抗

第5の特徴、第10の特徴がポイント

それぞれの詳細な解説は『武器になる哲学』を読んでいただくとして、中でも注目したいのが、⑤と⑩の特徴です。

⑤超越性─プライバシーの欲求  独りでいても、傷ついたり、不安になったりしない。孤独やプライバシーを好む。このような超越性は、一般的な人たちからは、冷たさ、愛情の欠落、友情のなさ、敵意などに解釈される場合もある。

⑩対人関係  心が広く深い対人関係をもっている。少数の人たちと、特別に深い結びつきをもっている。これは、自己実現的に非常に親密であるためには、かなりの時間を必要とするからである。

この2つをピックアップして読んでみると、自己実現に成功している人というのは、孤独が苦にならず数名の親友と深い関係を築いている…。つまり孤立気味で友達が少ない人物ということになります。

「成功するには人脈とコネが必要だ!」なんて主張とは、真っ向から反発する特徴ですよね。しかし私のようなぼっち人間からすると、「別に友達をたくさん作らなくてもいいんだ!」と前向きな気分になれるデータでもあります。

孤独を愛し、家族と親友を大切にしよう

私たちはついつい「友達は多い方がいい」「SNSのフォロワーは多い方がいい」と考えてしまいがちです。たしかに知り合いの人数が多ければ仕事がうまくいきやすいかもしれないし、いざという時に助けてもらえるかもしれない。

でも、自己実現という軸で考えると、友達の多さは障害になってしまうのでしょう。

自分の誕生日になると100人の友達がお祝いにパーティを開いてくれる…なんて人は、100人の友達のためにパーティを開催してあげないといけないということでもあります。そんなに時間やお金を割いていたら、自己実現のために何か1つのことに没頭する…なんてことはできないのも当然のことでしょう。

孤独を避けることなく自分を見つめ、家族や親友を大切にする。そんなふうにして、自己実現的な幸福を追求したいものですね。