「ソロ充」という言葉があります。
恋人や深い関係の友人をつくらず、ひとりで趣味の世界に生きる人たちですね。
人間関係の悩みが減るそんな生き方も、現代に生きる私たちのひとつの選択肢です。
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1.ソロ充とは
ソロ充を本書の枠組みで説明するならば、「すべての社会資本を政治空間から貨幣空間に置き換えたひとたち」ということになります。
ここでいう「社会資本」ってのはつまり、人間関係ってことであります。
政治空間は愛情・友情に代表されるより狭く・深い人間関係のこと。
貨幣空間ってのは通貨で結びついている広く・浅い人間関係のことだとイメージするとわかりやすいでしょう。
つまり、深い人間関係を切り捨て、浅い人間関係で生きていくっていうのが「ソロ充」の人生です。
「そんな生き方無理」って感じるかもしれませんが、今の時代ならあながち不可能でもなかったりします。
人恋しさや寂しさ、スキンシップをとりたいという気持ちは、アニメ・ゲーム・ペットで代用する。
今後バーチャルリアリティの技術が発達すれば、人とのふれあいも自宅で完結できるようになる可能性があります。
このソロ充という暮らし方は、将来もっともメジャーな生き方になるかもしれません。
2.ソロ充のメリット
究極のソロ充は、恋人や家族とのつながりを捨てる代わりに人間関係が生み出す面倒なこと=煩悩から自由になるわけですから、これは仏教の悟りと同じです。
このソロ充を突き詰めれば、仏教でいう「悟り」に到達できるんじゃないか、と『幸福の「資本」論』では指摘しています。
さすがにそれだけでは仏教的な悟りにたどり着くのは難しいかもしれませんが、それに近い境地にはいけるように私は思います。
すなわち人間関係の悩みや不幸から解放され、うつ病やメンタルも改善するあり方です。
自分の好きな人生を歩むことができ、より自由で幸せな人生を選択できるようになることでしょう。
3.より幸福な人生を求めるなら
しかし、愛情や友情を捨ててまで孤独な人生を歩みたい…そんなことを考える人は少ないはず。
それでも、「ソロ充」の生き方に諸手をあげて賛同するひとは多くないかもしれません。(中略)愛情も友情も捨ててしまったのでは生きている意味がなくなってしまうからです。
親や恋人、配偶者や子ども、親友との関係を断ち切ってひとりの人生を選べるってのは、ごく限られた人になるでしょう。
私ももちろん、そんな人生は選べません。
いくらアニメやゲームやバーチャルリアリティで補完できるとはいっても、やっぱりさみしいですもんね。
そこで本書では、人間関係を最適化し幸福な人生を実現する案が提示されています。
こうした特徴を考えれば、「幸福な人生」の最適ポートフォリオは、大切なひととのごく小さな愛情空間を核として、貨幣空間の弱いつながりで社会資本を構成することで実現できるのではないでしょうか。
つまり親や恋人、配偶者や子どもといったごく近しい関係の人間関係を大事にし、それ以外のつながりを希薄にしていく。
愛情だけを幸福の拠りどころにして、友情その他もろもろの人間関係はほぼシャットアウトするってことですな。
このマイルドヤンキーならぬ「マイルドソロ充」みたいな生き方を目指してみるのもアリなんじゃないでしょうか。
まとめ
- 「ソロ充」なら孤独ではあるが、人間関係の悩みから解放される
- でも愛情も友情も手放すのは現実的ではない
- 愛情だけを大事にし、それ以外を手放すのが最適解かも
以上、『「ソロ充」って生き方で幸せになれるかもby『幸福の「資本」論』』という記事でした。
人間関係に悩み、うつ病になったりメンタルが不安定になってしまったとき。
そんなときはこの「ソロ充」って考え方を思い出してみてください。
こういう生き方で幸せを追求することも、テクノロジーが発達した現代に生きる私たちの、ひとつの立派な選択肢なんですから。