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習慣形成の古典『習慣の力』に学ぶ習慣づくりのコツ

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習慣が形成される過程には「きっかけ」「ルーチン」「報酬」の3つがあります。

新しい習慣を身につけたり、悪い習慣を手放したりするためには、特に「きっかけ」と「報酬」を特定することが大切。

今回は習慣形成の古典『習慣の力』から習慣づくりのコツを学びます。

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1.習慣形成の3ステップ

第1段階は「きっかけ」で、これは脳に自動作業モードになるように、そしてどの習慣を使うかを伝える「引き金」である。

次が「ルーチン(きっかけに反応して起こる慣例的な行動や思考)」で、これは身体的なものだったり、脳や感情に関わるものだったりする。

そして最後が「報酬」で、これはある具体的なループを、将来のために記憶に残すかどうか、脳が判断する役に立つ。

習慣形成のメカニズムってのは意外と単純で、『習慣の力』の著者チャールズ・デュヒッグによると、次の3つにまとめることができるといいます。

  • きっかけ
  • ルーチン
  • 報酬

「お腹がすいた」というきっかけによって、「食事をする」というルーチンが発生し、その結果「満腹感」という報酬を得る。

そんなイメージで考えるとわかりやすいでしょう。

2.大事なのは「きっかけ」と「報酬」

習慣的な行動を引き起こしているのが何か、患者に描写してもらう作業を自覚訓練と呼ぶ。AAがアルコール依存症患者に酒を飲むきっかけを認識させることを重要視するのと同様、習慣を変える訓練の第一歩である。

たとえば私たちが「読書の習慣を身につけたい」と考えた場合、ついつい「本を読む」という行動(ルーチン)にフォーカスしてしまいがちです。

「今日はこの本を読むぞ!」「最低でも30分は読むぞ!」という感じですね。

しかし、習慣を形成するって意味では、実際の行動に目を向けるのは誤りです。

大事なのは「きっかけ」と「報酬」なんですな。

だから、わかりやすくいえば読書の習慣化のためには、「毎日ベッドに入ったら本を読む」というきっかけを設定して、「本を読めたら次の日はお菓子を買ってOK」という報酬を決めるのがおすすめってことであります。

「アルコホーリクス・アノニマス」と呼ばれるアルコール依存症の人たち向けの集まりでも、「自覚訓練」というトレーニングがおこなわれます。

私たちも、どんなきっかけでどんな習慣が引き起こされるのか、日常生活の中でチェックしてみるといいかもしれません。

3.悪い習慣を手放すときにも役立つ

この習慣形成のコツは、望ましい習慣を新たに身につけるときだけでなく、悪い習慣を手放す際にも役立ちます。

悪い習慣は完全には改められない。むしろ習慣を変えるには、前と同じきっかけで、前と同じ報酬を使いつつ、新しいルーチンを組み込むべきなのだ。きっかけと報酬がそのままなら、ほぼどんな行動も変えることができる

悪い習慣を手放し、別の習慣に置き換えるためにも、やはりきっかけと報酬に目を向けることが大事です。

喫煙を例にとってみよう。喫煙者がきっかけ(たとえば、マルボロのたばこ)を見ると、脳がニコチンの直撃を期待し始める。たばこを目にするだけで、脳はニコチンを求めてしまうのだ。

このタバコの例でいえば、「マルボロの箱を見た」というきっかけと「ニコチンの直撃」という報酬はそのままに、ルーチンを「タバコを吸う」→「ニコチンガムを食べる」という行動に置き換えると、スムーズに習慣を変えることができます。

このように悪い習慣を手放すためにも、「きっかけ」と「報酬」を明らかにすることが、やはり重要になるわけですな。

まとめ

  • 習慣形成の3ステップは【きっかけ→ルーチン→報酬】
  • 習慣を身につけたいときは「きっかけ」と「報酬」を決めるのが大事
  • どんな「きっかけ」がどんな「報酬」をもたらすのかを知ると、悪習慣を手放せる

以上、『習慣形成の古典『習慣の力』に学ぶ習慣づくりのコツ』という記事でした。

今回の出典である『習慣の力』の著者、チャールズ・デュヒッグによる新刊『あなたの生産性を上げる8つのアイディア』という本が2017年8月に発売されています。

こちらも大変読みやすくおもしろい本なので、こういうライフハック系の話が好きな方はぜひ手にとってみてください。