時間というのは誰もに等しく与えられているもので、等しく流れていくものです。「明日のために1時間貯金しておこう」なんてこともできませんが、使い方を工夫すれば体感的な時間の流れは変化させることはできます。
ここでは、〆切のある仕事ややるべきことを先送りせずに終わらせて、「時間の貯金」をすることで豊かに過ごそう、って話を書いていきます。
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1.誰にとっても貴重資源の「時間」
「時は金なり」って言葉が使われます。もともとはベンジャミン・フランクリンの言葉で、時給1000円稼げる人が1時間遊んだのであれば、それは1000円の損失だぞ、というのが本来の意味。
この言葉を聞くと、いつも「時間よりお金の方が大切なんだ」という印象を抱いてしまいますが、よく考えてみるとそんなわけないですよね。お金は失ってもまた稼げばいいだけですが、時間を失ったら二度と取り戻せません。
「将来のためにいまを犠牲にする」なんて話も美談として語られますが、個人的には「犠牲にした『いま』は二度と戻ってこないのに、それでもいいの?」なんて思ってしまいます。そう感じてしまうのも、時間がなによりの貴重資源だからこそでしょう。
2.「時間の貯金」をしよう
時間を物理的に蓄えることは、もちろん不可能です。タイムマシンでも開発されない限り、失った時間は取り戻せないし、将来の時間を前借りすることもできません。
ですが、作家の森博嗣氏の著書『集中力はいらない』のなかにはこんな一節があります、
お金を貯めるよりも、時間を溜めた方がずっと生活に余裕ができる。
どういうことかというと、森博嗣氏は出版社と打ち合わせた〆切の2週間前には原稿を書き、1週間前には自分だけの〆切を設けていたそうな。本来の〆切よりもずっと早くに原稿を書き上げているために、余裕ある生活が送れているというわけです。
これは〆切を前倒しして原稿に取りかかることで、「時間を貯金」しているといえるでしょう。〆切がある仕事があるのに、「まだまだ先だから」と気にせず遊んでしまうのは、「時間の浪費」にあたります。
逆に、〆切よりずっと早くに仕事を終わらせることができれば、「時間を貯金」し、〆切までの残り期間を自由に過ごせるわけです。どっちも時間の絶対量は変わりませんが、焦りや不快感、ストレスの度合いを比べれば、「時間を貯金」したほうがいいのは明らかです。
3.やるべきことを明確なルールで進めるべし
私たちも、森博嗣氏のように時間を貯金できるよう日々の生活を工夫してみましょう。
わかりやすい例でいえば、同書で紹介されていたような「仕事」でしょう。〆切がある仕事を抱えているなら、自分で〆切を前倒しして設定し、2分の1の期間で終わらせてしまえばいいのです。
もっと日常的な例をあげるなら、家事も時間の貯金ができるはず。朝出勤前に洗濯物や食器洗いをすませておけば、帰宅後家事をやらなくてよくなります。朝に時間を貯金しておいて、夜リラックスして過ごせるようになるわけです。
仕事でも家事でも、時間の貯金ができるよう自分なりのルールを決めておくのがおすすめです。仕事なら「〆切までの2分の1の日数で完成させる」とか。家事なら「やるべきことは全部朝に終わらせる」みたいな。
「やろうかな、どうしようかな。」なんて迷って考えていると、時間もエネルギーも消耗してしまうものです。明確なルールを考えて、歯を磨くように自動的に時間を貯金できるような習慣にしていきましょう。
まとめ
というわけで、お金の貯金よりも日々を豊かに過ごせるようになる「時間の貯金」について紹介してきました。要は「先延ばしせずにさっさとやれば、後が楽だぞ」って話ですね。
『すべてがFになる』などが有名なベストセラー作家のやり方をまねて、私たちも豊かな暮らしを目指しましょう。