普段はMacを愛用し、WindowsはParallels Desktop上の仮想環境で動かしていた私でしたが、仕事の都合上どうしてもWindowsPC本体がほしくなりました。
そこで購入したのが、1年以上前から狙っていた日本HPの『Spectre x360』というモデルです。人気のモデルだけあってスペックを解説する記事は巷にたくさん出回っていますので、ここでは約1週間使った私のリアルな使用感を書きたいと思います。
- 1.HP Spectre x360を買ってみた
- 2.タッチスクリーン搭載だが、高精度タッチパッドではないので要注意
- 3.顔認証は便利だけど、指紋認証は精度が低いかも?
- 4.左右のベゼルは狭いが、上下のベゼルは広め
- 5.USB-Cで充電できるので、MacBookと共用可能
- まとめ
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1.HP Spectre x360を買ってみた
2017年7月に書いた「MacbookProのサブ機として。USB-C充電対応の「日本HP」プレミアPCが気になる」という記事では、メインで使い始めたMacBookProのサブ機として、USB-Cでの充電に対応している日本HP製の高級PCが気になっているという話を書きました。
それ以前から日本HPのPCには魅力を感じていたので、定期的にホームページをチェックして「新しい商品が出てないか」「セール中だったりしないか」なんて考えていたわけです。
とはいえ、MacBookPro上にParallelsをインストールして、仮想環境上でWindows10を起動すれば、Mac1台でMacOSもWindows10も同時に使用することができました。なので差し迫って必要というわけでもなく、ずっと買うのを渋ってきたのであります。
最近になって、 SpeedifyとConnectifyの連携を試してみたくなったり、Windows環境での仕事が増えてきたこともあって、「あのPC買っちゃおうかな?」と思うことが多くなりました。「ブログのネタにもなるしな」って言い聞かせて、ヨドバシカメラで購入。
自宅に届いてから1週間ほどになりますんで、毎日ひたすら設定をいじったり作業用に使ったりして気づいたことなどをまとめました。
2.タッチスクリーン搭載だが、高精度タッチパッドではないので要注意
まず第一に、高精度タッチパッドが搭載されていない、って点には大きな不満を覚えました。私は普段MacBookを使って作業していましたので、もはやトラックパッドの操作がなければ生産性がガタ落ちしてしまうレベル。
なのに、Spectre x360には旧型のタッチパッドが使われているんです。Synapticsってドライバですね。一応ドライバの設定で3本指のトラックパッドジェスチャを有効化することはできますが、挙動は固定化されていて好きなホットキーを割り当てることはできません。
具体的にいうと、Macのトラックパッドで3本指を使って右から左にスワイプすると、右のデスクトップへ切り替わります。でもSpectre x360で同じようにスワイプすると、左のデスクトップに切り替わってしまうのです。反転させるオプションはありません。
これではMacとWindowsの両刀使いなんて現実的ではありませんので、こちらのブログを参照しつつ、高精度タッチパッド向けのドライバを上書きしてしまうことで、高精度タッチパッドを導入してしまいました。
ついでにMultiSwipeって有料ソフトも入れて、3本指や4本指のジェスチャをカスタマイズ。Macのトラックパッドと同じように操作できるようひたすら設定をいじくりました。それでも時々不安定になったりジェスチャを認識してくれないことがあるので悩みどころ。
ただ、Macとは違ってタッチスクリーンに対応していまして、『TouchMe Gesture』を入れることでiPadのようなマルチタスク用ジェスチャを実装することもできます。いまではタッチスクリーンをメインに使い、タッチパッドはあまり使わないようにしております。
3.顔認証は便利だけど、指紋認証は精度が低いかも?
第二に、Spectre x360にはWindows Helloの生体認証に対応した赤外線カメラと、指紋リーダーが搭載されていることは大きな特徴かと思います。iPhoneでいうTouchIDとFaceIDですね。
Windowsへのサインインの際に顔認証・指紋認証を使えるほか、現在ベータ版の1Password7をインストールすれば、1Passwordに保存したパスワードへのアクセスに顔認証・指紋認証を使うこともできます。
あまり期待していなかった機能ですが、キーボードにまったく触れずにロックを解除できるのは意外と便利に思いました。
ただ、指紋認証は精度が低いのか、読み取りに失敗してしまうケースが多くありました。Windowsの設定から右手人差し指を2〜3度にわたり指紋として登録したんですが、「読み取れませんでした」のエラーが出てしまうことがしばしば。
顔認証は日光の下では機能しづらいって欠点があるんで、指紋認証でカバーできればと思ったんですが、あんまり期待できないかも。
4.左右のベゼルは狭いが、上下のベゼルは広め
Spectre x360は、左右のベゼルが非常に狭いことをウリにしています。たしかにMacBookProと横に並べてみると、左右のベゼルはすんごく狭くて、画面が大きく感じられます。これについては評価できます。
ただし、その反面上下のベゼルがかなり広いです。特に下部には「HP」のロゴがでかでかと陣取ってまして、3センチくらい真っ黒なスペースが空いています。
画面上部のベゼルも狭くはないですが、赤外線カメラが搭載されているのでまあ仕方ないよねって納得できます。だが画面下部はどうしてこんなに広くなった…。
WindowsPCに慣れている方からしたら気にならない広さかもしれませんが、Macの上下左右に狭いベゼルに慣れてしまった私からすると、特に画面下部のベゼルの広さは不満なポイントでした。
5.USB-Cで充電できるので、MacBookと共用可能
最後に、私がSpectre x360というPCを選んだ最大の決め手が、USB-C端子で充電できることであり、Spectre x360の大きな魅力もここにあると思っています。つまり、MacBookに使っているApple純正のUSB-C充電ケーブルを、そのまま流用できるってことであります。
パソコンやモニターのケーブル類が大嫌いな私にとって、安物PCによくある真っ黒で巨大な電源アダプタは天敵でした。USB-Cでの充電に対応したMacBookを使ってからは、そんな嫌いな物体を目にすることもなくなったんですが、新たに購入するWindowsPCもできればUSB-C充電に対応していてもらいたい…。
そう思って各メーカーのPCを探してみるんですが、なかなかUSB-Cでの充電に対応したモデルって見つからないんですよね。その意味では、ASUSのZenBook Deluxeというモデルも候補の1つでした。
USB-Cでの充電に対応してくれていることで、Spectre x360用の純正電源アダプタを使わずMacBook用の電源アダプタを共有して、Spectre x360もMacも充電できるようになりました。
これにより自宅のモノが1つ減りますし、外出の際にもApple純正の電源アダプタを1つ持って行けばOK。これこそ、私が求めていたミニマリストな暮らしであります。
まとめ
というわけで、Spectre x360を1週間使った私が、スペックには表れないリアルな使用感をレビューしてきました。もしかすると、メインマシンのMacにプラスして、サブ機として15万円以上のWindowsPCを用意する人は多くないのかもしれません。
ですが、両刀使いする人にとっては、USB-Cでの充電に対応する点や、トラックパッドの精度が劣ることなどは特に気になるポイントではないかと思います。少なくとも私は、この2つに重視してモデル選びしました。
ほかにも気づいた点などあれば、当ブログで投稿していく予定です。1ヶ月か1年か使ってみて、またレビューしますかね。