ルーティン(日課)にしたがって毎日生活しているという人は多いと思います。決まったルーティンがあると、「次に何したらいいんだっけ?」と考える必要がなく、効率的に作業できるものです。
2019年3月に引退を発表したイチローも実践しているルーティンには、実は強力なストレス緩和効果があるらしいって話です。
「連続」記録がダントツに多いイチロー
『天才たちのライフハック』という本で私は初めて知ったのですが、イチローには「連続」とつく記録がたくさんあるそうなんです。日本では7年連続で首位打者を獲得、渡米後も10年連続で200本安打を記録しています。
イチローの記録には「連続」と付くものがたくさんある。大リーグの投手たちからの対策をかいくぐりながら、 10 年もの長きにわたって安定して見事な成績を収めるには、体を良い状態で維持し続けなければならない。
ベストなコンディションを維持し続けるために、バッターボックスでのルーティンはもちろん、1日のスケジュールや年間スケジュールもあらかじめ決めているんだとか。
バッターボックスでも、年間スケジュールでもルーティン形成
イチローは 翌日のゲームの開始時間から逆算して、寝る時間、起きる時間、食事の時間など、すべてのスケジュールを決めている。年間の試合日程はシーズン開幕時にわかっているので、イチローの1年間の動きはシーズン開幕と同時に自動的に決まってしまっているのだ。
たとえば、翌日18時からゲームがあるとしたら、今日は23時に寝て翌朝7時に起床。8時に朝食を食べてトレーニングに取り組んで、13時に昼食をとってウォーミングアップに入る…。みたいなイメージでしょうか。
こんな感じの1日のスケジュールを決めているなら、年間スケジュールがすでに決まっているプロ野球の世界では、毎日の行動が自動的に決まってしまうってことになります。
人間なら少しくらい自由時間を増やしたり、遊びに行く時間を伸ばしたいって考えてしまうものですが、イチローの厳格さがあったからこそ偉業を成し遂げられたってことなのかもしれませんね。
ルーティンは強力なストレス緩和ライフハック
不安症やストレスの専門家スティーブ・オルマ博士によると、ルーティーンには、 ストレスを緩和する強い効果がある という。
詳しいメカニズムが気になるところですが、ルーティンにはストレス緩和効果があるんだそう。
つまりイチローは、結果を残すために、苦痛に耐えながらルーティーンを守っているのではなく「いちばんストレスがない1日の過ごし方」 を追求していったら、自然とルーティーンが固まり、それを毎年繰り返していたのだ。
「ストレスが一番少なくなるのはどう行動したときか?」ってのをじっくりと考えた結果、イチローのようなスタイルになったんだ、と。スケジュールなしで自由に行動するってのは、逆にストレスの原因になるってことなのかもしれません。
ストレスフリーを目指しているから、栄養があっても嫌いな食べ物は基本的に口にしない。 シーズン中にカレーや素麺をひたすら食べていた のは有名な話だし、とある遠征先の球場では、必ずあるピザ屋の、あるメニューしか口にしないという逸話もある。
私はイチローに対して、ストイックで自分に厳しいってイメージを持っていたので、このエピソードは意外でした。もちろん最低限の栄養管理はしてるんだと思いますが、好きなものだけを食べるってのはイメージと違うな、と。
私はどうしても栄養面を気にして嫌いな食べ物も無理やり食べようとしてしまうタイプなので、もう少し自分の好き嫌いに正直になっても良いのかも…と思ったりもしました。
というわけで、イチローも実践していた「ルーティン」を活用したストレス緩和ライフハック、日常生活に取り入れてみてはいかがでしょうかー。