習慣を身につけようとするときには、腕立て1回、スクワット1回のような簡単すぎる課題にしようって話です。
目次(2017/08/15更新)
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ハードルを小さく小さくすることの大切さ
かわいらしい表紙が目を引く本書は、わたしの大好きな習慣をテーマとするビジネス本です。
表紙に書かれている「目標は、ばかばかしいぐらい小さくしろ!」という1文が、本書の要点を抑えたものとなっています。
こちらも小さな課題からスタートすることの大切さを説いた本ですね。
「筋トレも読書もダイエットも! ウソみたいに続けられれる!」
この文章も、決して誇大表現ではありません。
習慣化の基本
小さな習慣の基本は、こんなに簡単でいいの?
と思うくらいの課題を自分に与え、それをほんのわずかな意志の力を使って実行するというものです。腕立て伏せを1回するのに、あるいはひとつかふたつのアイデアを思いつくのに、それほど強い意志は必要ありませんよね。
この基本を押さえて習慣化に取り組めば、どんな目標でも簡単に達成できます。
筋トレや読書、ダイエットはもちろん、禁煙や早寝早起き、執筆の習慣さえも身につけることが可能です。
守るべきルールはシンプル。
メンタリストDaiGoさんの言葉を借りれば、最初の1歩は最小の1歩に。ということです。
こんな課題を設定しよう
たとえば筋トレを身につけたいなら、1日1回腕立て伏せをすることからはじめる。
読書の習慣なら、1日1ページ読むことからはじめる。
早寝早起きしたいなら、いつもより5分早く寝ることからはじめる。
「いくら何でも小さすぎない?」と思えるようなレベルでOK。
なにもできずに1日過ごすよりも、ずっといい日になるはずです。
もちろん、腕立て1回だけじゃなくもっとやりたい!と感じたなら、もっと増やしてもOKです。
ただし、目標はあくまでも1日1回としておきましょう。
1日1回ならどんな疲れている日でも、どんなに眠い日でも、ベッドで横になった後パッとクリアできますんで。
習慣化でやってはいけないポイント
逆にやってはいけないのは、
- 完璧主義
- 自己嫌悪
- 過大評価
この3つだとわたしは思います。
完璧主義には陥るな!
わたしたち日本人は完璧主義に陥りがちな気質を持っていると言われます。
たしかに完璧に目標を達成できたときは、このうえなく気持ちいいし、充実した気分になるのはわかります。
その反面、9割達成した場合にも「失敗してしまった…」となってしまうものです。
そうではなくて、完了主義でいきましょう。
課題を完璧に達成するのではなく、まずは課題を完了させることに重点を置く。
100%の完成度を目指すのではなく、80%でも60%でもいいから、課題を完了させることを目指すようにしましょう。
自己嫌悪しないように注意せよ!
習慣を身につけるにあたっては、自己嫌悪することが一番の敵となります。
自分のことが嫌いで、自信がなく、何をやってもダメな人間…なんて考えていたら、ごく簡単なハードルでさえ達成できなくなってしまいます。
しかも、自己嫌悪に陥るような人ほど高いハードルを掲げてしまいがち。
最初から難易度の高い目標を設定してしまうので、結局達成できずにさらに自己嫌悪に陥るという悪循環ですね。
そうならないためにも、最小の1歩を徹底することが大切。
意志の力を過大評価するな!
人に備わっている意志の力は、思っている以上に弱いものです。
タバコをやめられない大統領がいたり、スキャンダルを起こしてしまう政治家がいたりするのは、そのわかりやすい例でしょう。
どんなに才能があって勉強ができる人間だって、意志の力は弱くなるものです。
それも、朝起きたときより夜寝る前、元気なときより疲れているとき、食事の後より食事の前の方が、意志力は弱くなる傾向にあります。
身体的・精神的な疲れがあるときや、血糖値が低いときには意志力が低くなるという研究結果もあります。
そのことを意識して、疲れがたまる夜に課題をこなすことや、空腹時に課題へ取り組むことは避けた方がベター。
「今日はサボってもいいや」「また明日やればいいや」となってしまう可能性大です。
まとめ
本書の著者、スティーヴン・ガイズさんは、筋トレをしようと思い立って腕立て伏せ1回からスタートし、20分の筋トレが習慣になり、ゆくゆくはスポーツジムに週3回通うまでになったそう。
もしも「たった1回の腕立て伏せをしたところで、いったい何になるんだ?」と考えてしまっていたら、このような結果にはならなかったでしょう。
エッセイのような語り口の本書には、このような著者の体験談という具体例があるので、この手の話がはじめてという方にはとっつきやすいかと思います。
著者の個人的な話には興味ない、もっと簡潔にまとまった本が読みたい、という方には『脳が教える! 1つの習慣』がおすすめ。
メンタリストDaiGoさんも推していた、優秀な習慣本です。
小さなステップで習慣を身につけ、豊かな人生を送るための糧としましょう!