私は「モノは少なければ少ないほど生産性は上がる」と考えています。勉強であれ仕事であれ、モノが少なければ1つのものごとに集中でき、いい結果を残せると信じています。
ですが、モノを減らすのはなかなか難しいもの。そこでおすすめしたいのが、私もよくやっている「捨てたつもり」メソッドです。
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1.人間は捨てられない生き物
メンタリストDaiGo師匠の『人生を思い通りに操る 片づけの心理法則』によると、
片づけ=自分のリソースを目標に向かって集中できる環境をつくること
とされています。片づけというと、ゴミを処分して本やCDを棚に戻す…みたいなイメージがある人も多いでしょう。しかし、その本質は自分を思い通りに操り、目標のために集中できる環境を整えることにあるのです。
読書の具体例をイメージするとわかりやすいでしょう。もし机の上に本が1冊だけ置いてあったら、迷わずその本を読み始めることができるはず。そうではなく、パソコンやスマホやお菓子もいっしょに置いてあったとしたら、読書に集中するのは難しくなるでしょう。
ここで例に出した「本」ってのは、執筆のための「原稿」だったり、大学受験のための「参考書やノート」と置き換えてもらった構いません。人ってのはモノが少なければ少ないほど、目標に向かって集中できる生き物なのです。
ところが、私たちはモノを簡単に手放せるような特性を持ち合わせていません。狩猟採集時代から人間は、食料や衣類をため込むことがよしとされていました。それが生存のために必要な戦略だからです。
したがって現代を生きる私たちも、新しいモノはどんどんほしくなるのに、いま自分が持っているモノを手放すのには大きな抵抗を感じてしまう。専門用語で「損失回避性」が備わっているんですな。
2.すべての所持品を保管する「仮ゴミ箱」をつくろう
「そうはいっても、モノが多いと掃除が大変だし、引っ越し費用も片づけの手間もバカにならない」と思い、私は昨年あたりからミニマリストを目指し始めました。モノにとらわれることなく、自由に生きる人たちのことですね。
賛否両論あるミニマリストですが、私は誰もが一度ミニマリストを目指してみるべきだと思います。生活ができる最低限にまでモノを減らしてみて、その快適さを味わったあと、また必要なモノを買い足していけばいい、と思っているからです。
とはいえ、人間の特性からいえばモノを手放すのは難しいもの。そこで私がいつもやっているのは、「捨てたつもり」メソッドです。一度すべてのモノを捨てたと仮定し、必要最低限のモノで暮らしてみる方法です。
具体的には、できるだけすべてのモノを段ボールや自宅の空き部屋などに集めてしまって、「仮ゴミ箱」としてしまいます。下着やタオルも含め、家具や布団なども可能な限り集めてしまいましょう。
そしてスマホや財布以外モノが何もなくなった部屋で1日くらい過ごしてみるわけです。これでミニマリストの人たちがどんな気分で暮らしているのか疑似体験することができます。
1日過ごしてみると、「あれは絶対に必要だ」と思えるモノが出てきます。お気に入りの服だったり本だったりパソコンだったり。そう思えるモノだけ、1つずつ仮ゴミ箱から取り出していくのです。
ポイントは一度に複数のモノを取り出すのではなく、1つずつ取り出すこと。「あれはどうしても必要だ」と思ったタイミングで、1つモノを部屋に戻してみましょう。
3.1ヶ月取り出すことなく残ったモノは自動で処分を
そうやって1ヶ月くらい過ごしてみると、仮ゴミ箱の中にはまったく手に取らなかったモノがたくさんあるはずです。そうしたモノは思い切って処分してしまいましょう。仮ゴミ箱からゴミ箱へ移動するイメージです。
「仮ゴミ箱から1ヶ月取り出さなかったモノは、自動的に捨てる」というルールを設けるのがおすすめです。友人や家族にも宣言してしまえば、「やっぱり不安だから取っておく」なんてこともできなくなるはず。
実際に私も現在進行形で仮ゴミ箱を設置中です。というのも、約1ヶ月後に引っ越しを予定しているから。とりあえずすべてのモノを仮ゴミ箱(段ボール箱)に入れてしまって、「あ、あれは必要だな」と思ったモノだけ、サルベージしてあげます。
1ヶ月後の引っ越し直前になって、まだ仮ゴミ箱から取り出されていないモノは、1ヶ月まったく使わなかったモノは今後何年経っても使うことはない、と考え、一切考えることなく自動的に処分してしまうわけです。
これをやると、精神的な苦痛を感じにくいうえ、まったくモノがないミニマリストの部屋を疑似体験できるため、片づけや断捨離の役に立つはずですよ。
まとめ
というわけで、断捨離におすすめな「捨てるつもり」メソッドを紹介してきました。
ため込んだモノに集中力を乱されることなく、目標に向かって集中したい人は、ぜひ試してみてください。