私たち人間は怒りや悲しみといった感情がどうしても生まれてしまう生き物ですが、ちょっとした考え方の工夫でネガティブな感情を操作できるかも?と思える出来事がありました。
それは『どうすれば幸せになれるか科学的に考えてみた』という本の、ある記述に出会ったことです。
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1.勝手に他者に期待を寄せ、勝手に怒る私たち
私たちは、つい自分基準で相手の行動を期待してしまいがちです。「常識的に考えてこうするだろう」「こうするのが当然だろう」という期待を持って、同僚や友人といった他人の行動・考え方を予測してしまうわけです。
そのうえで自分の期待と違う行動を取ったときには、「ありえない!」「気が利かない!」と怒り、悲しんでしまうわけです。同僚と協力しながら仕事をしなければいけない環境にある人は、こういう感情をいだくことも少なくないんじゃないでしょうか。
かくいう私も、昔コンビニでアルバイトしていたときに「お客さん並んでるのになんでレジ入らないの?」「お客さんゼロなのにレジでなにやってんの?」なんて思ったものでした。
正直に「レジに入ってください」「品出し手伝ってください」って声をかければよかったのに、「なんであいつは…」と怒りを燃やすだけ。おかげでバイト終わりにはイヤな気分になったものでした。
2.幸福を妨げる怒りや悲しみの原因とは?
この怒りや悲しみの原因になるのは、他者への過度な「期待」です。こう動いて当然という期待を持ち、こうしてくれるはずという期待を持って他者と接しているから、勝手に「裏切られた」と感じてネガティブな感情が生まれてしまうのです。
私も期待の感情はできるだけ持たないで暮らしたいと思うものの、やはりつい期待してしまうんですよね。相手が自分の価値観を持っていて、同じ思いやりができる…なんて勘違いをしてしまうから、怒りや悲しみでイヤな気持ちになってしまうわけです。
ネガティブな感情を持ったまま幸福になることはできません。ならば、幸せになりたいなら他者に怒りや悲しみを感じる前に、過度な期待をやめることが重要なのかもしれません。
3.「妻に捨てられた」を前提に帰宅する
ところで、『どうすれば幸せになれるか科学的に考えてみた』という本の中でこのような記述がありました。
何かが自分にとって都合のいい状態であることを、期待するから怒りや悲しみが生まれる。
でも僕はそもそも、奥さんがいつまでも「いる」と信じてない。こんな僕ですから、すぐにでも見捨てられるだろうと。でも「ない」からスタートすると、感謝しかないし、悲しみもない。
本書の著者の1人は、毎日帰宅するときに「妻がいない」ことを考えるそうです。自分なんかにいつまでも彼女がそばにいてくれるはずがない、と。そんな前提で帰宅するから、いざ帰ってきたときに家族がいることに幸せを感じられる。
これは、夫婦関係だけではなくいろんな場面にも応用できるんじゃないでしょうか。初めから他者が自分の都合のいいように動くと期待しているから、怒りや悲しみに襲われてしまう。だったら、初めから「自分の期待通りに絶対動かない」という前提で動けばいいんじゃないかと。
最低のラインを期待しておくことで、少しでも自分にとってプラスの行動をしてくれたら、ものすごく感謝できる。そんなメンタリティを基本に他者と関わりたいですね。
まとめ
以上、他者に過大な期待を寄せることなく、幸福になるための考え方を紹介してきました。なかなか実践することは難しいかもしれませんが、意識するかしないかでは大きな違いがあることでしょう。
1人でがんばりすぎるのは禁物ですが、他者に過剰な期待を持つことなく行動したいですね。