余計なものを買って無駄遣いしてしまうことが多いなら、10分後、10ヶ月後、10年後の自分をイメージしてみるといいかもしれません。
「10-10-10テスト」とは
タイトルにもいれた「10-10-10テスト」というのは、『科学的な適職』という本の中で紹介されている考え方の名称です。
「10/ 10/ 10 テスト」は、ジャーナリストのスージー・ウェルチが開発した意思決定のフレームワークです。
使い方はシンプルで、それぞれの選択肢について次のように考えてみてください。
❶この選択をしたら、 10 分後はどう感じるだろう?
❷この選択をしたら、 10 ヶ月後にはどう感じるだろう?
❸この選択をしたら、 10 年後にはどう感じるだろう?
このように、「今・近い未来・遠い未来」という3つのスパンで考えて意思決定を下すことが特徴で、ついつい目先の欲望に負けてしまいたくなる自分を律してくれる効果があります。
「今すごくお菓子を買いたいけど、10年後の自分はお菓子を買うことに賛成するだろうか?」って感じでイメージを働かせることで、衝動買いやお金の無駄遣いを防げるというわけですね。
「拡張された自己」でよりよい判断を
なお、心理学の世界では、このように10年後の未来の自分をイメージして意思決定を行うことを「拡張された自己」と呼ぶんだとか。
たとえば単純に「転職すべきか?」と考えたときは、思考が〝いま〟の自分に凝り固まってしまい、それ以上は発想の枠を広げられません。しかし、ここで未来の姿を明確にイメージしてみると、「いまの自分の選択は将来につながっているのだ」という事実があらためて実感されるでしょう。その結果として、より幅の広い判断が生まれやすくなるわけです。
たしかに、「自分の選択は将来につながっている」ってことを実感する瞬間って、日常生活にはほとんど存在しませんよね。これを意識的に作り出すことで、未来の自分のためになる行動を起こすことができるんでしょう。
この考え方は、買い物や転職の際にはもちろん、人生のあらゆる面で活用できそうな気がします。
転職やパートナー選びでも使えるかも
この「10-10-10テスト」については、邦訳された書籍も出版されています。実にシンプルなフレームワークですけども、考え方の一つとして覚えておくといいかもしれませんね。
「アニメやテレビ番組ばかり見ていて、10年後の自分はどう思うんだろう?」 「スマホでゲームに熱中していて、10年後の自分は後悔したりしないだろうか?」 「10年後の自分が今の自分にアドバイスするなら、どう声をかけるだろうか?」
って感じで、私も少し応用をきかせながら使ってみようと思ったのでした。