「容姿の秀でた人の方が、面接で受かりやすい」
そんな話を聞いたことはないでしょうか。
そのメカニズム「ハロー効果」についての記事です。
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1.イケメンや美女は優秀にみえる
企業の面接では、容姿の良し悪しが採用を決めるといいます。
イケメンや美女は受かりやすく、そうでない人は受かりにくい。
これはその人の能力や、面接での受け答えによりも強く影響するそうな。
以前紹介した「利用可能性ヒューリスティック」と関連した現象で、あるひとつの長所があると別の分野でも優秀に見えるという「ハロー効果」がはたらいています。
2.ハロー効果とデビル効果
目立った特長があると、それに引きずられて、他のことまでよく見えてしまうというものだ。男女を問わず、容姿がよければ、知的で運動神経がよく、器用でユーモアのセンスがあると見られがちだ。
ハロー効果とは、別名「後光効果」とも呼ばれます(ちなみにスペルは"Hello"ではなく"Halo")。
後光ってのは、仏様とか神様の絵画でよくある、後ろから差す光のことであります。
ものごとの一面だけを見て良し悪しを判断するってのは一見不合理に見えますが、その分スピーディな意思決定ができるという意味では、合理的な考え方ともいえます。
これをうまく利用すれば、周囲の印象をガラッと変えることができます。
たとえば、ピアノが上手い、難関資格を持っている、高学歴である…といった長所をアピールすれば、仕事での評価もアップしやすくなるでしょう。
ただのナルシストと思われないよう、注意は必要ですけどね。
ハロー効果の逆「デビル効果」
逆に「デビル(悪魔)効果」と呼ばれるものもある。何か目立った欠点があると、その人全体の評価が下がってしまうのだ。
ハロー効果の逆さまバージョン「デビル効果」という現象もあります。
ある特徴的な「短所」に引きずられ、その他の面でも悪く見えてしまう…というハロー効果のネガティブ版ですね。
面接で「(履歴書の)学歴が低い」「髪がボサボサ」「ネクタイが曲がっている」みたいな目を引く短所があると、やっぱり採用されにくくなってしまいます。
いずれにしろ、第一印象がめちゃくちゃ大事!ってことになりましょう。
3.面接でも論文でも、第一印象が大事
ある実験で、試験の解答を汚い手書きの文字で書いたものと、同じ内容を達筆で書いたものを試験官に見せたところ、字がきれいか汚いかは無視して、中身で判断するよう求めたにもかかわらず、字がきれいな解答のほうが平均して評価が高かった。
つまり、字がきれいかどうかで試験の評価が決まってしまうということであります。
これもハロー効果を利用した「第一印象」での判断の結果ですね。
面接でも、論文でも、試験でも、異性との出会いでも同じことがいえそうです。
彼女の両親にあいさつへ行くとき、営業のために企業を訪問するとき、友人や上司に頼みごとをするとき。
私たちは「第一印象」を全力でよくすることで、「この人は優秀だ」と即断させることにより、面接に受かったり試験でいい評価を得ることができます。
それと同時に、目を引く大きな欠点(デビル効果)があまり知られないよう、注意することもポイントになりそうです。
まとめ
- 企業の面接では、容姿の良し悪しが大きく影響する
- 目立った長所に引きずられて評価がアップする「ハロー効果」
- 試験でも異性との出会いでも、「第一印象」には特に気をつけよう
以上、『ハロー効果とデビル効果の効果がヤバイので「第一印象」に気をつけるべし』という記事でした。
「第一印象が大事…なんていわれても、そんなことわかってるよ!」というのが、だれもが抱く感想かもしれません。
でもなんとなく第一印象が大事だぞ!といわれるより、こうした心理学的なデータや根拠を知らされたほうが納得できますよね。
「第一印象で判断すれば、スピーディな意思決定ができる」そんなハロー効果の背景も踏まえ、第一印象アップに努めてみましょう。