『人生は攻略できる』という本の中で紹介されている考え方の1つに、「100倍の法則」というものがあります。加害者は実際の100分の1にみなすけど、被害者は100倍に評価するって法則です。
この法則から自由になるためには、友達に相談したり、物理的に距離を取るといいらしいって話です。
「加害は100分の1に、被害は100倍に評価する」
「100倍の法則」をひとことでいうと、「加害は100分の1に、被害は100倍に評価する」 になる。これはヒトの本性なので、加害や被害の当事者がそれを客観的に知ることは ぜったいに できない。
『人生は攻略できる』で紹介されているこの法則に、ピンとくる人も多いでしょう。他人にした意地悪を自分ではほとんど覚えていないにも関わらず、相手はずっと覚えている…。私もそんな経験をしたことが少なくありません。
いじめっ子に「なんでそんなことをしたのか」と問い詰めると、「悪気はなかった」という。これは言い訳をしているのではなく本心で、スピリチュアル(無意識)が加害を100分の1に評価しているのだ。いじめられた子どもに「そんなに気にすることないよ」と慰めても、いつまでも泣き止まないのは、これとは逆に被害を100倍に評価しているからだ。
このいじめっ子の例を読めばさらにわかりやすいですね。人間の特性として、「加害は100分の1に、被害は100倍に評価する」という傾向があることは、これからの人生を生きていく上でしっかりと覚えておきたいところです。
それを踏まえて注意したいのは、人に対してイヤなことをしてしまった場合です。気づかないうちに周囲に敵を作ってしまい、足を引っ張られたり、復讐されたりすることが多くなる可能性も考えられます。
どうしても過小評価してしまいがちなので難しいところではありますが、「自分がされてイヤなことは他人にもしない」ことを徹底して、うっかりイヤなことをしてしまった際には、誠意を持って謝ることがポイントになりそうです。
第三者に話を聞いてもらうのがベスト
被害者側に立ってみれば、実際にされたイヤなことを100倍に過大評価してしまうという事実も、覚えておきたいところです。実際にはちょっとした嫌味を言われただけなのに、「なんでそんなことを言われなきゃいけないんだ!」と怒りに燃え上がってしまうケースですね。
そんな出来事を客観的に見つめ直す手段として、同書では友達に相談することがすすめられています。
もうひとつ大事なのは、ひとからイヤなことをされても、それを過剰に考えすぎないことだ。そのためのいちばんいい方法は、友だちに相談してみることだ。 「自分のことは自分がいちばんよくわかっている」と思うだろうが、これはまちがいで、友だちの判断の方がずっと正しい。なぜなら友だちは当事者ではないので、「100倍の法則」に影響されないから。
「こんなイヤなことがあった」と友人に愚痴を聞かされて、「そんなつまんないことで悩んでるんだ」と思ったことがある人も多いでしょう。第三者として冷静に出来事を見つめられる私たちからすると、友人の悩みがちっぽけなものに思えてきます。
これも、1の出来事を100ではなく1として判断できることが理由、つまり100倍の法則の影響を受けていないおかげなのでしょう。
物理的・時間的に距離をとってみよう
「相談できる友達がいない」という人に向けには、旅行に出て物理的な距離を取るといいんだとか。
相談する友だちがいないこともあるだろうけど、そんなときは旅に出るといい。とくに海外旅行が効果的だ。
なぜなら、脳(スピリチュアル)は心理的な距離と物理的な距離をうまく区別できないから。心理的に傷ついた場所から物理的に遠ざかると、その出来事を客観的に見られるようになる。「失恋旅行」というのは、ちゃんと理由があるのだ。
よく「悩みは時間が解決してくれる」と言われますが、「悩みは距離が解決してくれる」とも言えるわけですね。私はあんまり経験がないのでピンとこないんですが、失恋旅行って言葉があるように、物理的な距離を置くことで悩みが軽減されることってあるんでしょうね。
特に海外に旅行して広い世界を目の当たりにすれば、「自分の悩みなんてちっぽけなものだ」と肌で理解できるでしょうし。私も今後大きな悩みにぶつかった時は、物理的または時間的な距離を置きたいなと思ったのでした。