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回線を束ねるだけじゃない!『Speedify』の魅力とおすすめの使い方まとめ

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当ブログで何度か紹介している、知る人ぞ知る回線高速化アプリ『Speedify』。その特徴は、2つ3つと複数の回線を合体させ、高速な1つの回線に束ねることができるというものです。

しかし、Speedifyには他にも注目すべきポイントがあります。今回はSpeedifyのメリット・デメリットとしてまとめながら、アプリの魅力を紹介していきます。

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1.複数の回線を束ねる『Speedify』

speedify.com

Speedifyは、複数の回線を束ねられることが一番大きな特徴です。具体的には、iPhoneやAndroidスマホにアプリをインストールして、LTE + Wifiの回線を束ね、ネット接続のスピードアップを狙うことができます。

たとえば、LTE回線では20Mbpsのスピードが出ていたとして、Wifiでは40Mbpsのスピードが出ているとします。この環境でSpeedifyを使えば、60Mbpsのスピードでネットを楽しめる、ってことであります。

とはいえ、この例はかなり単純化した計算でして、回線の受信強度やアプリのパフォーマンスによっては、60Mbps以上にも60Mbps以下にもなることがあります。実感としては、2つ3つの回線を足し合わせたスピードはあまり出ない印象があります。

すべての回線の個別スピードを足した速度の、約8割くらいが出てるイメージでしょうか。ですが、先日紹介した楽天モバイルのスーパーホーダイプランなど、そのままだと「ちょっと遅いかな?」レベルの回線を、WiMAXといっしょに束ねることにより「かなり早い!」レベルまでパワーアップすることが可能です。

私はこのSpeedifyアプリを、特にMacでヘビーユースしておりまして、今自宅にあるWiMAX回線と、楽天モバイル・ソフトバンクのモバイル回線を全部束ねて、3つの回線を同時利用しながらネットを楽しんでいます。

2.Speedifyのメリット1:回線のパワーアップとモニタリング

というわけで、Speedifyを使うメリットその1は、「回線のパワーアップを図ることができる」です。それに加えて「回線のパフォーマンスをモニタリングできる」というメリットも得られます。

どういうことかというと、Mac向けSpeedifyアプリを見ていただくとわかるんですが、アプリを起動すると下半分(縦横比によっては右半分)に回線の状況が表示されるんです。

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Wifiの速度はこのくらい、iPhoneのUSBテザリングはこのくらい、WiMAXのUSBテザリングはこれくらい、と、回線ごとにどれくらいスピードが出ていて、通信が安定しているか監視することができるというわけです。

画面を切り替えれば、それぞれの回線のPING値をチェックすることも可能です。

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また、Speedifyでは、どの回線を優先的に使うかランクづけすることもできまして、Always/Secondary/Backupの3つの種類に回線一つひとつを割り当てることができます。

たとえば私だったら、無制限に使える楽天モバイルをAlwaysに。3日10GBの制限があるWiMAXをSecondaryに。1ヶ月5GBの上限があるソフトバンクはBackupに、と設定することが可能なわけです。

このランクづけはいつでも変更することが可能なので、楽天モバイルが低速になる12時台・18時台の時間帯になったら、WiMAXをAlwaysにして楽天モバイルをSecondaryに切り替える…なんてこともできます。

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もちろん、すべての回線をAlwaysにしてそれぞれの最高速度を束ね、固定回線レベルの超高速回線を実現することも可能です。私の環境では、3つの回線を束ねて80Mbpsを記録したこともありました。

3.Speedifyのメリット2:自主的に通信制限をかけられる

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Speedifyの2つめの特徴は、自主的に速度制限をかけられるという点にあります。Speedifyの設定画面には、回線ごとに「Rate Limit」を切り替えられるボタンがありまして、これをオンにして上限を「1Mbps」とすると、実際にはそれ以上の速度がでる回線にもかかわらず、出力を1Mbps以下に抑えることができるんです。

同様に、「Monthly Limit」で月ごとの上限を、「Dailiy Limit」では1日ごとの上限を設定することができます。それぞれの上限に達したら、それ以降は回線を使わなくなります。

「速度制限がイヤで束ねるアプリを使っているのに、なんでわざわざ自分で制限するの?」と思われるかもしれませんが、これは特に格安SIMやWiMAXといった、月々の容量に上限がある回線を使う場合に非常に役立つ機能なんです。

たとえば、私はソフトバンクで契約しているiPhoneのSIMを、1ヶ月に5GBまで使えるプランにしています。私はネットを1日中使っているようなヘビーユーザーですんで、ドカドカ消費していたら5GBなんてすぐに上限に達してしまいます。

そうならないよう、Monthly Limitで4GBを(iPhone本体でLTE回線を使用し通信する場合も考えて)、Rate Limitで1Mbps〜5Mbpsくらいの数値を設定し、通信量の節約を図っています。

これなら動画や音楽の再生時にムダに回線を消費することがありませんし、全体の回線速度のパワーアップにも貢献してくれます。20GBとか50GBといったプランにしなくても快適にネットが使えるんで、通信料の節約にもなるでしょう。

4.Speedifyのメリット3:セキュリティの強化と中継サーバー

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Speedifyでは、VPNという仕組みを使って回線を束ねています。私はVPNという仕組みに明るいわけではないんですが、要するにMacから直接WEBにつなげるのではなく、MacとWEBの間に中継スポットとなるサーバーを設置する…というイメージでしょうか。

んで、このVPNを使うとどんなメリットがあるかというと、セキュリティの強化が期待できるんです。具体的には、カフェや空港などで使うフリーWifiを安心して使えるようになります。

Speedifyには軍事用レベルの暗号化技術(Military Grade Encryption)が使われているそうでして、インターネットへの接続をより安全なものにしてくれるようなんです。

イメージとしては、マカフィーのようなセキュリティソフトが搭載されている…ようなものでしょうか。

また、中継サーバーを任意の国で選ぶことができるため、中国にいながら日本のサーバーからアクセスすることで、GmailやFacebookに接続する…といった使い方も可能です。

この辺りは私の専門外なので、どうしてもぼやっとした表現になってしまいますが、おそらく中国に出張する人とか、会社でVPNを導入している人なら便利さをわかってもらえるはず…!!

5.Speedifyのデメリット:月額1,000円と高価で日本語非対応

これだけ便利なSpeedifyですが、価格はあまり安いとはいえません。2018年3月現在、公式サイトから購入すると月額1,073円、iOS版Speedifyアプリから購入すると月額1,000円のコストがかかります。

年間プランで購入すると、5,600円と約半額になりますが、やはり安いアプリではないと思います。それなら追加で1,000円払って、今使っているスマホの通信プランを1段階上のものを契約した方がいい…という人も多いでしょう。

また、アプリは日本語に対応しておらず、すべて英語での表示になっています。設定するにあたって難しい単語は出てきませんが、それでも一定レベルの英語力がないと使いこなせないかもしれません。

価格と言語、この2点についてのデメリットはしっかり理解してから、導入を検討しましょう。

まとめ

  • 『Speedify』を使えば、複数の回線を束ね、スピードアップを狙うことができる
  • 自主的に通信上限を設定して節約したり、セキュリティ強化にも役立つ
  • ただし、月額1,000円と高価な点と、日本語非対応な点に要注意

ちなみに、普通パソコンにはWifiの受信機が1つしかついていませんので、Speedifyで2つのWifi電波を掴んで束ねる…ということはできません。Wifiで1つ、USBデザリングで2つ、有線LANをつないで1つ…といった工夫が必要となります。

ですが、市販の無線LAN子機をパソコンにさせば、内臓するWifiアンテナに加え、接続した子機の分だけWifiを同時に拾うことが可能です。iPhoneのWifiテザリングの電波を拾いつつ、WiMAXのWifiを拾いつつ、ルーターにつないだ固定回線のWifiを拾い、3つをSpeedifyを使って束ねることができるというわけです。

参照:https://support.speedify.com/article/117-how-to-combine-two-wi-fi-internet-connections

スピードテスト大好き人間としては、もっともっとたくさんのモバイル回線を契約して束ね、戸建に引いた固定回線レベルまで速度を上げてみたいところですが、さすがに月々の維持費がばかにならなくなりそう…。

余っているモバイルWifiなどがあるなら、Speedifyを使って回線を束ね、よりよいネット接続を実現してみてはいかがでしょうか?

以上、『回線を束ねるだけじゃない!『Speedify』の魅力とおすすめの使い方まとめ』という記事でした。

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