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「昨日の自分に教えたいこと」をテーマに書き散らしてます

<即断即決>意思決定に役立つ3つのシンプルなルールとは

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どんな仕事をするか、何を食べるか、誰と人生を過ごすか。

私たちの生活には「意思決定」があふれています。

そうした意思決定に役立つシンプルなルールを3つ、『SIMPLE RULES 「仕事が速い人」はここまでシンプルに考える』から紹介します。

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1.境界線ルール

「境界線ルール」とは、二者択一の形をとる、もっとも基本的な意思決定ルールである。
つまり、「考慮する」か「排除するか」ということだ。

この境界線ルールは、「やるかやらないか」の意思決定をする際に役立つルールです。

もしAならば中止、Bならば決行というイメージですね。

驚くべきことに、泥棒も押し入る家を選ぶときに、このルールを活用している。

この調査は、カナダのニューファンドランド島の住民の協力を得て実現した。 まず、彼ら住民たちの家の外観写真を撮らせてもらい、それを地元の刑務所に服役中の重要窃盗犯に見せて、「あなたなら、どの家を狙うか」と尋ねる調査方法をとった。

彼らが目をつけたポイントはただ一つ、「外に車が停まっている家は避ける」だけだったのだ。

この泥棒の例のように、AかBかを意思決定する基準として、「外に車が停まっている家は避ける」みたいなシンプルなルールを設けることであります。

どの本を読むか

私の例でいえば、自分が読む本を選ぶ際にこの境界線ルールを使っています。

「この本を読むべきか読まないべきか」を決める際に、「まえがき・あとがきを読んでおもしろかったら読む」というシンプルなルールを設定しています。

いくら高価であっても、ベストセラー本になっていたとしても、まえがき・あとがきで興味がそそられなければ読みません。

とはいえ、まえがき・あとがきだけでは決められないケースもあるんで、その時には「目次を読む」というルールも取り入れたりもします。

こうした本を選ぶルールを設定することで、読むべき本を絞り込み、いいと思った本にじっくり時間をかけられるってことですな。

夕食をつくるかどうか

あるいは、夕食をつくるかどうかってテーマでも境界線ルールを使っています。

具体的には、「17時までに料理をスタートできなければ、外食または中食する」というもの。

私には、16時に風呂に入り、17時から夕食をつくり、18時には夕食を食べ始めるという習慣があります。

ところが外出や仕事などで17時から料理をスタートできない場合、18時のいただきますの時間に間に合わない可能性が高くなります。

すると夕食が遅くなり、夕食後やるべきことも先延ばしにされ、結局は就寝時間が遅くなってしまう

それは朝型生活を目指す私にとって致命的なエラーとなるため、「17時に料理をスタートしているかどうか」をルールに、自炊するか買ってくるかを決定しているわけです。

2.優先順位ルール

二つめのカテゴリーは「優先順位ルール」である。これはとくに時間や労力や資金がかぎられているとき、もしくは関係者の意見が合わないときに有効である。

このルールは、「優先順位を決めるルールを決めよう」ってイメージでしょうか。

「優先順位ルール」は、古代ローマ時代においても使われていた由緒正しい方法である。

紀元四二六年、西ローマ帝国の皇帝ウァレンティニアヌス三世は、五人の権威ある法学者の学説を法として認め、裁判官が法律判断をくだす際の「優先順位ルール」を定めた。

1 学説が全員一致している場合は、それにしたがう
2 学説が異なる場合は、多数派の説にしたがう
3 学説が同数の場合は、五人の中でもっとも権威ある法学者、パピニアヌスの説を優先する
4 学説が同数で、しかもパピニアヌスがなにも意見をいわない場合にかぎり、裁判官は自分で判断する


このルールは「引用法」と呼ばれ、一世紀以上ものあいだ裁判で使われてきたのだ。

ってなわけで、古来より用いられてきたのが、この優先順位ルール。

自分の時間をどの活動に投資するか

たとえば私は1日の時間の使い方について、明確な優先順位ルールを使っています。

一番優先するのは読書の時間で、続いてブログを書く時間、次いで運動・瞑想をする時間です。

読書

私はまだ20年しか人生を歩んできていませんが、本を読めば何人分もの人生の、何年分もの経験を追体験することができます

「幸福とはなにか」という哲学的な問いにはじまり、「やる気を出すにはどうすればいいか」という科学的な知見を身につけることにもつながります。

なので私にとって、読書は1日のなかでなによりも優先すべき課題なんですな。

ブログ(アウトプット)

ブログを書くことは、読書で学んだ知識や日頃のアイデアを身につけるのに1番の手段です。

人はインプットした知識をアウトプットする過程でものを覚えるため、このアウトプットする機会を増やし、記憶を定着する狙いがあります。

あ。それと、もちろんおこづかい程度の広告収入も。笑

運動と瞑想

運動や瞑想はメンタルを改善するとよくいわれますが、私がこれまで毎日運動・瞑想をやってきた経験からしても、それは真実だと考えます。

たとえば、「仕事のやる気が出ない」「ブログのネタが思い浮かばない」ってときに、2000歩ほどステッパーで歩き、運動してみる。

すると不思議なことに、やる気もアイデアも湧いてくるようになるんですよね。

ちなみ私の場合、2000歩(約30分)を超えると、むしろ体の疲労が上回ってしまい眠くなるんで、あまりハードに運動しないよう気をつけています。

参考:【パレオな男流】スタンディングデスク+ステッパーで「トレッドミルデスクもどき」をつくってみた

この読書→ブログ→運動・瞑想という優先順位をもとに、1日のスケジュールを計画します。

まず朝起きたら読書をして過ごし、ブログの下書きをしたりネタをまとめたりしてブログを書く準備をする。

やる気がなくなったりぼーっとし始めたら、適宜運動や瞑想を取り入れてエンジンを温める…みたいめイメージですね。

こうした優先順位があるおかげで、仕事が忙しいからと読書の時間を犠牲にする…なんてことを防げるわけです。

3.停止ルール

「停止ルール」は、やめどきを見きわめ、タイミングを決めるときに使う。

これは投資でいう損切りルールですな。

その昔、ジェラルド・ローブという人物がいた。彼は、一九二九年の世界恐慌へとつながる大暴落を事前に予測し、長きにわたってウォール街に君臨した伝説の大投機家である。

ジェラルド・ローブには彼独自の「停止ルール」があった。それは、「損失が一〇パーセントになる前に損切りする」こと。

「私が学んだいちばん重要なことは、早く損失を受けいれて、気持ちを切りかえることだ。それができる人が、長い目で見るともっとも成功する」 株式投資の達人、ローブが残した珠玉の言葉である。

っていう話もあります。

サンクコストバイアスを防ぐ

「サンクコストの誤謬(サンクコストバイアス)」っていって、私たちには自分がコストを注いできた物事を簡単にやめられないっていう性質があります

たとえば、何年も難関資格の勉強に時間を費やしてきた人の場合、「資格を諦める」という選択肢がまったく見えません。

これまでたっぷりの時間・お金を費やしてきたために、「いままでの頑張りを無駄にしたくない!」って心理が働くんですよね。

これを防ぐためにも、私たちには停止ルールが必要。

たとえば、「3年以内に受からなければ勉強をやめて、普通に就職しよう」というように、あらかじめ活動を停止するルールが不可欠なわけです。

完璧主義もやめるべき…かも?

ちなみに私の場合、どんな物事に対しても「もっといいものはないか」と調査し研究してしまう性格なんで、ひとつのことに時間をかけすぎないよう注意しないとなって思うところです。

たとえばパソコンで使うキーボードを買う場合、ひとつの製品をなかなか決められず「もっともっと打ちやすいモデルがあるんじゃないか」と考えてしまいます。

さらに、いざ買う製品を決めたとしても「もっと安く売っているお店があるんじゃないか」と時間をかけすぎてしまうんですな。

一種の完璧主義が働いているんでしょうか。

これも停止ルールを設定してあまり時間をかけすぎないようにしたいところです。

…ですが、そうやって調べたり比較したりしているときが実は一番楽しい時間だったりもするんで、このままでもいいのかも、なんて思ったり。

まとめ

  • 境界線ルールで「やるかやらないか」のボーダーラインを決定する
  • 優先順位ルールで時間・お金の使い方の優先順位を決めておく
  • 停止ルールでムダに時間・お金を費やすことを防ぐ

以上、『<即断即決>意思決定に役立つ3つのシンプルなルールとは』という記事でした。

これらの3つの意思決定ルールは、特に優柔不断でなかなか物事を決められないって人には有効なツールになることでしょう。

今回の出典は、『SIMPLE RULES 「仕事が速い人」はここまでシンプルに考える』です。

翻訳本にもかかわらず非常に読みやすくて、さらに取り上げられている事例がいちいちおもしろい。

「シンプルイズベスト」を心から納得させてくれる良書です。